さかもと園芸(群馬県桐生市)アジサイとシクラメン
ピムマ ティアムチャイさん 坂本佳子(けいこ)さん
「フロリアードで世界一」を受け継いで数々の受賞
さかもと園芸さんは標高500mの高地でアジサイとシクラメンを専門に育種・生産しています。
迎えてくださったのは、チャイさんと佳子さんご夫婦。佳子さんのお父様の跡を継いで、現在はチャイさんが全ての育種と生産の管理、佳子さんが運営やラベルデザインをしています。
そんなお二人の出会いはアメリカ。アートの勉強の為に留学していた佳子さんと、ラオス出身でコンピューターエンジニアの勉強のために留学していたチャイさん。お二人がご結婚されて、日本で佳子さんのご両親のお仕事を一緒にする事を決意。イギリスの学校で学び、さらにオランダで本格的に生産を学ぶために半年一時帰国していた時、佳子さんのお父さんが倒れてしまいました。オランダ行きを断念し、急遽そのまま跡を継ぐことになったお二人は、生産量を半分にまで大幅に減らし、やれるだけやろう!と奮闘しました。
5年で生産量は元に戻り、さらに3年後には奥様の名前を付けたアジサイ『KEIKO』でジャパンフラワーセレクションでフラワー・オブ・ザ・イヤーに輝きました!
かつて佳子さんのお父様正次さんが、10年に1度オランダで開催される国際園芸博覧会「フロリアード」で金賞を受賞しています。
ピンクのアジサイ『ミセスクミコ』です。佳子さんのお母様のお名前です。
そしてチャイさんは今年2022年にもアジサイ『ドリップ』でベストフラワー(優秀賞)・ニュースタイル特別賞をW受賞しています。毎年さかもと園芸さんのアジサイは大人気なのですが、また来年の母の日にもレア商品になってしまいそうです。
チャイさんはシクラメンの育種にも積極的に取り組んでいて、オリジナルの八重咲シクラメン『ウィンク』は農林水産大臣賞を受賞しています。
さかもと園芸のシクラメンは、一般的に使われるホルモン剤を使わずに”自然開花”を大切にしています。ホルモン剤を使えば、出荷時にお花がたくさん咲いた状態になるのですが、そのあとお花が少なくなってしまうことがあるからです。”自然開花シクラメン”はお花が途切れることがありません。
ちなみに佳子さんのアートはミックスメディア芸術(性質や種類の異なる素材を用いる技法)。
お米を使った作品が多く、作品名は『ライスでナイスなバディ』。 (2022年6月)